暗い暗いこの空間



蝋燭の炎だけがほのかにあたりを照らす



そこは現実とは別世界のようで



全ての者のココロをひどく湿らせたものにする



















one of a pair



















「ジョージ?」



突然ジョージに呼び出された。

そこはとても暗く、冷たいところで。

彼までもが暗く、冷たくなったようだった。



「ジョージ?何の用?」

「ハリー」

「…?」

「君はいつからフレッドのものになったんだい?」

「えっ…」



やっぱり知られてしまったようだ。

出来るだけ隠そうとしていたのに。



「あの…つい最近なんだ」

「知ってる」

「え…?」

「片割れと君の態度が明らかに変わってたからね」

「そうなんだ」

「なんで…っ」



「んっ…ふ…」



ジョージからの突然のキス。

ふざけてよくキスされたけど、それとは全く違うそれ。

何時になく真剣な眼差しの彼。

少し怖いくらいだ。



「ジョージ!!?」



また、降ってくる唇。

今度は、深いキス。

お互いをより感じあうためのキス。



何故ジョージが僕に?



「フレッドのどこが好き?」

「優しいし、カッコイイし…」



ジョージの視線が痛い。

彼の言葉が胸に突き刺さるようだ。

これ以上先は言えない。



「ジョージも好きだけど…でも、フレッドの方がいいんだ…僕は」

「僕ら2人を見分けられるのは君くらいだよ」

「だって2人とも全然違うでしょ?」

「嬉しいけど、時々フレッドと間違えて欲しくなるよ」



暫く沈黙が続いた。

この無言の状態は過酷だった。

逃げ出したいほどに辛かった。

ジョージに申し訳ないと思った。



「なんでアイツなんだっ!!!」



また、唇を重ねた。

今度は荒々しく。

彼の咥内は少し苦かった。



薬物のような苦味。



「ハリー」



名を呼ばれ、手を引かれた。

勢いあまって、そのまま床へ倒れこむ。

ジョージに押し倒される形になった。



「ちょっ…ジョージ…」



手足をばたつかせ、抵抗を試みた。



突如、体に痺れを感じた。



「動けないだろ?」



冷たい眼差しはそう語る。



何故?

何時の間に?



「即効性の薬を使ったからね」



キスしたときだ。

あの苦さは薬だったのか。

彼のことだから、多少の魔法も含まれているのだろう。



「なんで?」

「抵抗されちゃ困るからね」



パサリと布が落ちる。

また一枚、パサリと落ちていく。

そして次第に裸体が露になる。

それは憂いを漂わせる蝋燭の灯りに照らされて。



「綺麗だね」

「やめてよ、ジョージ」

「ヤだね」

「何でこんな…」

「フレッドとはしたんだろ?」



後に続く言葉を紡げなかった。

それは紛れもない事実で。



「もう感じてるんだ?」

「違っ…」

「こんなに濡れてるのに?」



自身から溢れ出る先走りの液を指に絡ませながら。



「やっぱりフレッドとはしたんだ?」

「それは…」



言葉を濁す。

それ以上先の言葉が見つからなくて。



「感じる?」



徐々にそこへ刺激を加えられる。

ゆっくりと。

時に、性急に。



直に伝わる熱が心地よかった。



ジョージは顔を下肢の方まで降ろし、勃ち上がったモノを口に含む。



「やめっ…」



口腔の熱さと、刺激に嬌声を上げる。

その熱と刺激は理性を飛ばそうとする。

刺激を感じ、大きく膨れ上がる。



「やっぱり初めてじゃないんだね」



独り言のようにそう呟く。

けっして応えを求めているわけではない。



「薬で自由を奪われてるのにこんなに反応してる」



「前にも男と性交渉があった証拠だろ?」

「そんなっ…」

「フレッドにもこんな風にされた?」



張り裂けんばかりに膨れ上がったモノに、再び刺激を加えられる。

そして、あっけなく性を放った。



「早いね」



「フレッドは優しく抱いてくれたんだ」

「…?」

「ハリーの体は優しい抱かれ方しか知らないようだ」



「残念だけど、僕はそんなに優しくは出来ない」



彼は低く囁く。

その声はひどく残忍で。



「な、で…?」

「…何?」

「なんでこんな…」

「それくらい君にもわかるだろ?余りに君が愛しすぎるから」



突如、背後に痛みを感じた。

指を埋められたのだろう。

濡れきっていない今、それは痛みでしかない。



「やめっ…」

「痛い?」



酷く残忍な響き。

そして弛む事のない痛み。

ふと、虚無を覚えた。



そして突然激しい痛みが襲う。



「痛っ…や、ジョージ…」

「ごめんね。優しい抱き方なんて知らないんだ」



熱を持つ塊を挿入された。

指とは比べ物にならないほどの重量感。

それはひどく心地のよいもので

。けれど、どこか背徳感を覚えた。

一気に奥まで貫かれる。

突然の挿入に、中は切れてしまった。



「何時もフレッドはこんな風にはしないんだ」



「すごく大切にされてるんだね、ハリー」



ゆっくりと動きが開始される。

一度性を放った自身が再び頭を擡げ始めた。



「っぁ…ン…」



激しく突き上げられ、また果てそうになる。



「やぁ…っジョージ…」



嬌声は、次第にボリュームを増す。



「もっ…」



そしてあっけなく達した。

その後の記憶は途絶えてしまった。




























僕ではなく、片割れを選んだキミ



いっそのこと、他の誰かならよかった









よりによってフレッドを。もう1人の僕を選んだキミ









何故、僕ではなくフレッドなんだ?



何故、僕じゃいけないんだ?



余りに愛しすぎるキミ












愛しすぎて











大切すぎて





























でもその想いは報われなくて

































そしてその愛情は憎しみへと変わる















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