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夜空に凛と咲く華




それは美しくてどこか儚げで





―――まるで君のようだと思った















fire flower















「三村っ」

「どうしたの、秋也ちゃん?」

「マジキモイから勘弁…」



今日、七原はうちに来ていた。

というより、夏休みに入ってからは毎日のように来てる。



「で、何?」

「花火見に行かない?」

「花火?…あぁ、今日祭りか」

「そ」



今日はこの辺りで祭りがある。

何時もなら面倒だから行かないんだけど…。

今年は別。

だって七原いるし?



「行くか?」

「俺が聞いてるんですけど…」

「じゃ、決まりな。5時に俺ん家来て」

「了解」



その後他愛ない会話を交えて、七原は慈恵館へと帰っていった。

さて、何着ていこうか。



「ははっ」



気付いたら声に出して笑っていた。

情けねぇなぁ、サードマンともあろう俺が。

たった1人の男のために一喜一憂してるなんて。

ま、それが嬉しいんだけどね。












暫く家でパソコンをいじっていると、チャイムが鳴る。

七原だ。



「じゃ、行くか」

「おう」

「つか…お前なんで浴衣なの?」

「え、似合ってない?」



少し表情が翳った。



「そうじゃなくて…似合ってるから」

「ありがと…」



七原は顔を真っ赤に染めて。

少し俯いた。



「よし、決めた。今日は祭り行くの中止な」

「何言ってんだよ、三村」



俺楽しみにしてたのにー。と頬を膨らませる。



「七原君可愛すぎるから他の男になんか見せらんねぇ」

「花火見れねぇじゃん…」

「お嬢さん、いいことをお教えしましょうか?」

「何だよ…」

「実はこの家から見えるんですよ、花火」

「マジ?」

「マジ。だから上行くぞ」



否応言わさぬ持ち前の傲慢さで、七原を部屋まで連れて行った。



「何かとってくるから、その辺に座ってて」

「あ、うん」



俺はダッシュで下まで降りて、酒やら菓子やらジュースやらを持ってきた。



「あ、三村。始まったぜ、花火」



七原は窓際で外を眺めていた。その姿はとても綺麗だった。



「すっげぇそそるんですけど、その格好」

「何言ってんだよ、バカ」

「やらない?」

「俺は花火見っ…」



抗議の声をあげようとする口を、唇で塞ぐ。

そのまま深く深くお互いを感じあうような口付けをする。



「ふ…っん…」



七原の身体から力が抜けるのを感じ取ってから漸く開放してやる。

服を脱がしにかかろうかと思ったけど、それじゃせっかくの浴衣が台無しだ。



「めちゃくちゃ色っぽい、今日の七原」



ジタバタと暴れるから、きちんと着付けられた浴衣は崩れている。

肌蹴た胸元からチラリと覗く白い肌がとても艶かしい。

前を少し開いて、胸に唇を寄せた。



「やぁ…三村ッ」



何度も何度も肌を重ねたから、七原の感じる箇所は把握している。

その1ケ所を執拗に刺激した。



「も…や、ン…」



七原の薄い唇から発せられる声が甘美なものに変化していく。

途中、何度も七原の白い肌に紅い華を散りばめた。



「馬鹿、痕つけるなって言ってんだろ」

「見せ付けてやりゃーいいじゃん。七原は俺のモノだし?」



唇を身体の線の沿って滑らせ、下へと下ろしていく。

裾から手を入れて七原のものに触れる。



「や…んっぁ…ン」



七原のものは既に限界に近づいていた。

先走りの液で先端は濡れている。



「み、む…も、っぁ」



ほんの少しの刺激で七原は精を放った。

荒い呼吸を繰り返す七原の秘所へ指を埋める。

何度しても慣れなくて、そこは堅く閉ざされている。



「…っン…はぁっ」



1本目はすんなりと受け入れた。

中を掻き回す様に指を動かす。



「増やすぞ?」

「ん…」



2本、3本と数を増やしていく。

それぞれの指を別々に動かして、中を解していく。



「いれてもいい?」

「う、ん…」



顔を真っ赤にしながら小さく呟いた。

可愛いな、全く。

俺は、一気に七原を貫いた。



「ーっ…痛っ…ん」



俺にはわからない苦痛に七原の顔が少し歪む。



「大丈夫か?」

「へーき」



七原は少し笑って見せた。

純粋で、無垢で、綺麗な笑顔。

俺には到底真似できない。



「三村っ…ン…っは」

「名前呼んで?」

「信…じぃ…っや…っ」



俺も七原も貪欲に快楽を貪って。

追いかけて。そして、2人して果てた。



















「三村のバカ。花火見れなかったじゃん」



七原はベッドの上でまだ何も見につけずに寝そべっていた。



「七原君ー?いい加減何か着てくれないとまた襲うぞ?」

「暑いからヤダ」

「ったく…」

「なぁ、三村」

「なぁに、秋也ちゃん?」

「俺、花火って嫌い」

「はぁ?」



七原の特徴の1つ。

いきなり意味不明な発言をすること。

前後の脈絡なんて関係無しに言ってくるから時々分からない。



「花火見てると悲しくなる。あんなに綺麗なのに儚く散っていくから」

「消えるからいいんじゃねぇ?」

「でも、花火見てるといろいろ思い出して泣きそうになるんだ」



そうか。

幼い頃に両親が他界しているから大方そのことを思い出すと言いたいのだろう。



「俺は花火ってお前みたいで好きだけど?」

「…?」

「綺麗で、凛として、儚げで。お前と一緒」

「ば、バカ。何言ってんだよ」

「ほら、つまんねぇこと言ってないで、シャワーでも浴びてこいよ」

「動けないから連れてって」

「久しぶりに一緒に入るか?」

「バカ三村」










七原は凛としていて美しい。




そして儚げで。まるで掴み所がなくて。





俺をこんなに本気にさせた奴。














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