三村曰く、3月7日は三村の3と七原の7で俺と三村の日らしい。
そして、例の如く三村に泊まって行かないか、と誘われた。
ナンバリング
なんだかいいように言いくるめられてしまって、三村の家まで連れてこられてしまった。
三村家は家族旅行をすることが多い、三村を置いて。
というよりは、アイツの綿密な計画の下、家族旅行に行かされることが多いのだ。
そしてそういう日、俺は必ず三村家に招待されるのだ。
全て理解していても、三村といたいのも本心なので付いてきてしまう。
そして、やはり、今日も行為に耽るのだ。
三村の早業によって、何も纏っていない身体に、春先独特の冷ややかさを感じる。
そして、そんな三村の動作を肌で感じながら、天井を眺めた。
自分は何でこんなことをやってるんだ?
漠然と、ただそう思う。
でも、そんなの答えは決まっている。
三村といたいからだ。
三村が好きだからだ。
三村をアイシテルからだ。
それに、この行為もキライじゃない。
行為そっちのけでそんなことを考えていると、三村が自分の存在を主張するかのように動き出す。
軽く唇に触れるだけのキスを皮切りにして。
初めは何度も何度も、軽いそれを繰り返す。
それは次第に角度を増し、深く交わってゆく。
舌と唾液を通して、魂までが溶け合うかの様に。
そして、麻酔の様に身体から感覚を奪ってゆくかの様に。
胸に触れる三村の冷たい手と、体温の高い温かい自分の身体。
その2つの温度が交わり合って、同化してゆく。
身体が熱を帯びるに連れて、三村の手の冷たさを余計に感じた。
そして、その冷たさが熱に溶かされてゆく様までも余計に。
上気して赤みをさした肌が三村の唇を引き寄せる。
その引力に逆らうことなく、三村の唇が肌に触れる。
柔らかなそれは、少し強引に肌に吸い付く。
そして、紅い印を刻む。
三村のものであるという刻印を。
焦らす様にゆっくりと進む行為に、熱は次第に下へ下へと降りてゆく。
そんな様子に気づいたかの様に、三村も手と唇を下へ下へと下ろしてゆく。
ニヒルな笑みを浮かべて。
ここまで来ても、まだ焦らすことを止めない。
腿や臍の辺りへ舌を這わすばかりで、肝心の場所には一切の刺激を与えなかった。
三村は俺の困る姿が見たいのだ。
俺を、支配したいのだ。
そして、欲望の前に忠実な自分は、触って欲しい、と告げる。
すると三村は、その告白に満足したかのように微笑み、やっと刺激を与えてくれる。
待ち焦がれたそれに、己は過剰に反応を示した。
身体の奥から、どんどん熱が溢れ出す。
そして、その熱は、全てその1点に集められていく。
そんな余裕のない自分と、余裕たっぷりの三村。
三村は、先走りで湿った指で後孔を解してゆく。
そうして、緩んだそこに指を1本ずつ差し入れてゆくのだ。
何度受け入れても変な異物感がある。
それでも、快楽を知る身体は、その先の快楽を求めた。
精一杯に解されたそこに、熱い塊が打ち込まれる。
正直、それは、痛いなんてものじゃない。
言葉でなど、到底表せるはずがなかった。
それでも、痛くてもいいから、
三村を受け入れたかった。
三村を飲み込みたかった。
三村と繋がりたかった。
そして、繋がっている間、本当に、ある意味で、1つだった。
お互いが、お互いを、貪り合った。
共に熱が高まってゆく。
なかの三村も、俺に感化されてすっかり熱くなっている。
そしてもちろん、己はもうすでにはちきれんばかりに熱を溜め込んでいる。
2人とも限界はそう遠くない。
寧ろ、すぐそこにあった。
そして、どちらからともなく、果てた。
初めの頃は、よくこのまま意識を手放していたが、今はそんなこともない。
なので、行為の後独特の気だるさを感じながら、乱れた呼吸を整えた。
まだ固さを保ったままの熱源が中に入ったままだ。
繋がったままで、呼吸が落ち着くのを待った。
今日は休日
今日は俺と三村の日
身体の中には、熱く猛った三村
「三村、もう1回シない?」
3月7日はまだ始まったばかりだ。
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