雨垂れ
「あ、雨。」
エブラと2人で、リトルピ−プルの餌を探しに出ていたら突然の雨に見舞われた。
「雨宿りしよっか?」
「・・・・・・・だな。これじゃ帰るに帰れないし。」
僕たちは、小さな空き家に行くことにした。
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「ダレン、寒くない?」
「大丈夫、ヴァンパイアは強いんだから。エブラは?」
「もともと体温低いしね。」
大丈夫とは口にしたものの、やはり寒い。
自然と身体が僅かに震える。
「やっぱり寒いんじゃん。何か羽織るもの探してくるよ。」
「いいって、別に。悪いよ、そんなの。」
「ダレンは人肌で暖めてもらう方がお好みかな?」
耳元で囁かれる甘いテノールにゾクッとした。
濡れた髪や、しっとりとした鱗を見ていると鼓動が早くなる。
「そんなに俺かっこいい?」
「へ?」
「ずっと凝視してるし。それに・・・・」
ひやりとした手の感触。
火照った身体にはそれが気持ちいい。
「こんなにドキドキしてる。」
「そんなことない・・・・・」
心臓が悲鳴を上げる。
これ以上ないくらいの猛スピードで脈打っている。
「こんなところで2人きりなんて、イケナイ気分になる。」
僕がエブラの首に腕を回すのと、エブラが僕を引き寄せるのはほぼ同時だった。
そして僕らは甘い口付けを交わした。
その秘め事に酔いしれるように
何度も何度も
雨音が
何もかも消してくれるかのようだった
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