神様、私は禁断の恋をしました




しかも、一生報われることのない恋を




彼には愛する恋人がいるのだから
















兄妹

















「お兄ちゃん、女の人来てるよ?・・・・七原君に言いつけるからね?」



『あなたが郁美ちゃん?いつも信史から聞いてるわよ、噂通り可愛いのね。』

そんなお世辞をならべる自称・三村信史の彼女達。



私は、あんな女は大嫌いだ。

本気で相手にされることなんてないのに。

所詮は遊びなのに。

お兄ちゃんには、恋人がいるのに。



でも、それは私も一緒。



「ちょっ、郁美!!七原にだけは言うなよ?」

「浮気してるお兄ちゃんが悪いんでしょ?可哀そうな七原君。」

「すぐに帰らせるから、絶対言うなよ?」



何度も何度も念を押して、階下へと降りていく。



やっぱり、七原君だけは特別な存在なのだと実感させられる。



そして、間もなく階下からは、酷く冷酷な兄の声。



「家に来るなって言ってんだろ?帰れよ、さよなら。別れよっか?」



バタンッ、と戸の閉まる音がやけに響いた。

我が兄ながら、酷い男だと思う。



「お兄ちゃん最低。あの人可哀そうよ?」



笑いながら言うと、お兄ちゃんは



「思ってもないこと言うなよ。」



だって。

でも、はずれじゃないけど、当たりでもない。

彼女達を可哀そうだと思うのも本当。

馬鹿だと思うのもまた、本当。



「・・・・・ホントに言いつけるよ?」

「郁美ちゃん?いい子だから、お兄ちゃんの言うこと聞こうね?」



笑顔のお兄ちゃんほど怖いものは、この世には存在しないに違いない。

ここで断ったら後で何をされるかわかったものではない。



「わかった、言わない。ホントに好きなんだね、七原君のこと。」

「愛しちゃってるからな♪」

「お兄ちゃん、私、お兄ちゃんのこと好きだよ?」

「バーカ、何ハズイこと言ってんだよ。」



そう言って笑ったお兄ちゃん。






これが私の見た、最後だった。














神様、私は禁断の恋をしました




しかも、一生報われることのない恋を




彼には愛する恋人がいるのだから









でも、神様あまりにもひどいじゃありませんか





彼の存在をこの世から消し去るなんて











私のした恋の結果がコレなのでしょうか?




私の恋は、罪なのでしょうか?
















そしてまた、男同士愛し合った彼らも罪だったのでしょうか?
















だから私と彼らを罰するために三村信史の命まで奪ったのですか?
























もしそうならば、私はたった今からあなたを憎んで





いつかそこへ行く日が来たならば









今度は私があなたの命を奪います













彼らの恋を奪った罪として

















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